スポーツファーマシスト委員会「ウォーキング指導研修会」開催レポート
2011年より公益社団法人江戸川区薬剤師会スポーツファーマシスト委員会では、区内で開催されるスポーツ大会の参加者および一般区民を対象としたアンチ・ドーピング教育を中心に活動して参りました。
昨年度においては東京国体の区内各会場にうっかりドーピング相談のためのブースを設置し、ドーピング陽性事例0を達成致しました。
同時にその活動の中で多くの問題点も見えてきました。2010年から始まったスポーツファーマシスト制度ですが、全国各地域のスポーツファーマシストが活動をしてもいまだ選手への認知が思うように進んでいないこと、そしてそれは江戸川でも例外ではないこと。2年間活動を続けてきた私たちSP委員会もそれを肌で感じ、その対策を練ってきました。
その中で、スポーツ選手への直接のアプローチも重要であるが、その回りにいる一般区民に対しての運動へのアプローチを行い、「薬剤師は運動に関する分野で身体に入れる物質に対しての専門家でもある」という、スポーツファーマシストの存在意義を伝えていくことにより、スポーツ選手への直接的なアプローチだけではなく、広く一般区民を対象としたメッセージを届ける方法として、今回の研修を企画しました。
第一部では当委員会遠藤が、運動習慣のない人に対して運動を勧めるコツを、第二部では一般社団法人日本DFWALK協会代表理事、冨岡まゆみ様より、体の使い方、歩き方のコツなどを実際に身体を動かすことを通して学ぶ流れとしました。
当たり前に出来る「歩く」ということ。これを見つめなおすことで体の使い方を理解し、実際にやってみることでその効果を体感していただきました。参加者の皆様も、研修を終えて会場を出るときには全員笑顔でモデルのような美しい歩き方をされていました。
今回、ウォーキングの学習法を学び、体験した技術的な基礎的指導と、運動習慣のない方への興味付けのやり方を通して、薬局における運動指導を図れるようになったかと思います。
今回は当委員会では「薬局での運動」の視点で、誰でも出来て始めやすい「ウォーキング」に焦点を当てました。今後も会員の要望を汲み上げつつ、身近にできる運動指導法についても組み込みながら、うっかりドーピング防止の専門家であるスポーツファーマシストの存在意義を伝えるために、いろいろな活動を通して新しい薬剤師の職能を区民と会員の皆様にお届け出来るよう活動をして参ります。